こんにちは!
この記事は、前回の記事「工学部生が微分をできるだけわかりやすく解説してみた①」の続きです!
まだ読んでいない方は、そちらの記事も読んでみてください(^^♪
さて、前回の記事では微分の考え方について学びました。今回は、その具体的な計算方法について解説します!
今回は例として、y=x^2を微分してみます。
目次
1.導関数の公式を用いる。
2.Limを計算する
3.なぜlimの計算を後回しにしたか
4.もっと簡単に導関数を求める、微分する方法がある?
5.まとめ
1.導関数の公式を用いる。
さて、前回の記事では導関数の式について説明しました。ここで、式を見てみましょう!
まずはlim(h→0)の部分は無視して、素直に値を代入していきましょう!
f(x+h)=(x+h)^2=x^2+2xh+h^2
f(x)=x^2
よって、分母の式は下記のようになります!
f(x+h)-f(x)=x^2+2xh+h^2-x^2
=2xh+h^2
では、これを導関数の式に当てはめましょう!
ここではひとまずlim(h→0)は無視しますね!というか、limは分数の計算が終わるまで無視します!
2.Limを計算する
ここで、lim(h→0)が登場します!
これは、「hが限りなく0に近い」という意味でした。ということで、h≒0と近似してしまいましょう!
よって、2x^2の微分は2xとなることがわかります!
前回の記事を読まれた方は、「おいおい、前回の記事でさんざんh=0ではないと言ってただろ??」と思われたかもしれません。ごもっともです。
ただ、工学の世界では0に近い数字を0と近似するということはよくあることなんです。割り切りましょう!(笑)
ということで、数学的な操作としてはh=0と対して変わらないように見えますが、これはhを0と近似しているだけで、「h≠0」であるということは覚えておいてくださいね!
3.なぜlimの計算を後回しにしたか
これが、h=0ではない故に生じる不都合なんですよね。
もし、h=0であれば、最初から0を代入しても大丈夫です。ただし、皆さんは分数の分母は0になってはいけない、と習ったことはありますか?そう、h=0であれば、この式は計算することが基本的にはできません。
ただし、今回hは0ではありません!それゆえ、最初からhに0を代入してしまうと、hは0でないにもかかわらず計算ができないことになってしまいます。このようなことから、最初に分数の計算を行ったのです。
4.もっと簡単に導関数を求める、微分する方法がある?
みなさん、お気づきでしょうか?先ほどの例が下記のような形になっていることに、、、、、

よって、x^nの微分は、次のように求めることができるといえます!

あら簡単!もともとの関数の指数をxの前にくくりだして係数として、指数は-1すればいいんです!
そして、この赤字の公式の方が、微分の公式として一般的な計算方法になっているといえるでしょう!
だって、より複雑な式を微分しようと思ったら、わざわざ導関数の公式でyの変化量やxの変化量を計算していたら大変ですもんね。
あるとき、誰かが簡単に計算できることに気づいてしまったのでしょうか。
5.まとめ
・導関数の公式の計算は、分母が0にならないように計算する。
・lim(h→0)はhを極限まで0に近づける、という意味であるが、工学ではそのような数字は0に近似する。
・ただし、0ではないので、計算の操作には注意。
・導関数の公式の計算は大変だが、実はもっと簡単に計算する方法がある。
以上で今回の微分のお話は終わろうかと思います(^^♪
もしわからないことなどありましたら、コメント欄などでご質問いただけますと幸いです!
この記事が皆さんの学習に少しでも役立てば幸いです(^^)/